投資家の間で話題になってるIPOって、上場前の株式の抽選に申込んで、当選した株式を初値で売って儲けるトレードのこと?
よく知ってるね。当選した株式を必ずしも初値で売る必要はないけど、誰も株価の天井は読めないから、初値で売るのが定石だね。
ふーん、そうなんだ。でも、儲かりやすいんだったら、ほとんど当選しないんじゃないの?
投資家に人気のトレードだから、基本的に落選ばっかりだけど、配分の多い主幹事の証券会社は相対的に当選しやすいから、必ず口座開設しておきたいね。それとブックビルディングは複数の証券会社から申込めるので、ガチで当選を狙うんだったら、IPOを取り扱っている証券会社の口座は全て開設しておくのがおすすめだよ。
この記事で分かること
・SBI証券の過去のIPO取扱状況
・SBI証券からIPOの抽選に参加する場合の取引ルール
今回はSBI証券の取引ルールを解説するから、IPOの抽選に参加したことがない人も、参考までに見てみようか。
- 1.SBI証券はIPOの引受実績が豊富
- 2.SBI証券の資金拘束は当選・補欠当選したタイミング
- 3.SBI証券のオンライントレードは引受株数の60%が口数比例抽選
- 4.使用するIPOチャレンジポイントの数で当選する割合は引受株数の30%
1.SBI証券はIPOの引受実績が豊富
・SBI証券の主幹事数と取扱銘柄数(直近3年間)
2019年:主幹事数7社,取扱銘柄数82社
2020年:主幹事数15社,取扱銘柄数85社
2021年:主幹事数21社,取扱銘柄数122社
IPOの抽選に当選しやすい証券会社は、相対的に配分の多い主幹事の証券会社です。
SBI証券は毎年100社近く上場する銘柄の内、5~30社程度の主幹事を務めるので、IPOのトレードにチャレンジしたいけれどまだ口座開設していない方は、早めに口座開設を済ませましょう。
また、取扱銘柄の引受実績を見ても、SBI証券は他の証券会社と比較して圧倒的に取扱銘柄数が多いので、後述するIPOチャレンジポイントを貯めて、ワンチャンS級銘柄の当選も狙えるので、他の証券会社以上に口座開設が必須の証券会社と言えます。
2.SBI証券の資金拘束は当選・補欠当選したタイミング
IPOの抽選に参加する場合、SMBC日興証券やマネックス証券のようにブックビルディングの段階で資金が拘束される証券会社も少なからず存在するところですが、SBI証券の資金拘束は当選・補欠当選したタイミングなので、当選も補欠当選もなく抽選の段階で買付余力が確認できれば、口座に入金している金額の範囲で複数の銘柄のブックビルディングに申込むことや、1銘柄につき2単元以上の申込も可能です。
ただし、資金は拘束されないまでも、ブックビルディングの申込前に必要資金が口座に入金されていないと、ブックビルディングの申込ができないので注意しましょう。
3.SBI証券のオンライントレードは引受株数の60%が口数比例抽選
マネックス証券や楽天証券など、一部のインターネット証券会社では引受株数の100%が完全平等抽選により抽選されますが、SBI証券のオンライントレードは引受株数の60%が口数比例抽選により抽選されます。
以下、公募価格1,000円の銘柄に10万円の資金で応募する場合と、1億円の資金で応募する場合を例に、口数比例抽選を解説しておきますので、参考までにどうぞ。
10万円の資金で応募する場合・・・申込可能な株数は1単元(100株)のみ
1億円の資金で応募する場合・・・申込可能な株数はなんと1,000単元(100,000株)
上記の理由からSBI証券で当選を狙う場合、億単位の資金を用意できる投資家は圧倒的に有利です。
数十万円の資金で抽選に参加する、私のような弱小投資家が大海に釣り糸を垂らして大魚を狙うとすると、億単位の資金で抽選に参加する投資家は大海に定置網を仕掛けて大魚を狙えるので、正直なところ金持ちを除いて口数比例抽選での当選はかなり苦しいと言わざるをえません。
4.使用するIPOチャレンジポイントの数で当選する割合は引受株数の30%
上記3の内容を読むと、少額の資金しか用意できない投資家は諦めモードになるかと思いますが、SBI証券は他の証券会社にはない、使用するIPOチャレンジポイントの数により当選する枠を引受株数の30%設けているので、根気強く抽選に参加すれば、少なくとも5年に一度くらいの間隔でお宝銘柄に当選できます。
以下、通常の抽選でIPOチャレンジポイントが獲得できるケースと、獲得できないケースを解説しておきますので、参考までにどうぞ。
・IPOチャレンジポイントを獲得できるケース
単元数に関係なく落選・・・1ポイント付与
補欠当選⇒購入申込⇒落選・・・1ポイント付与
・IPOチャレンジポイントを獲得できないケース
単元数に関係なく当選・・・ポイントは付与されない
補欠当選⇒購入辞退・・・ポイントは付与されない
IPOチャレンジポイントが500ポイント以上貯まればS級銘柄の当選も狙えますが、IPOチャレンジポイントを使用する場合も注意が必要なので、IPOチャレンジポイントが失効するケースと失効しないケースを解説しておきますね。
・IPOチャレンジポイントが失効しないケース
IPOチャレンジポイントを使用して落選・・・使用したIPOチャレンジポイントは失効しない
IPOチャレンジポイントを使用して補欠当選⇒購入申込⇒落選・・・使用したIPOチャレンジポイントは失効しない
・IPOチャレンジポイントが失効するケース
IPOチャレンジポイントを使用して当選⇒購入申込・・・使用したIPOチャレンジポイントが失効
IPOチャレンジポイントを使用して補欠当選⇒購入申込⇒繰上当選・・・使用したIPOチャレンジポイントが失効
IPOチャレンジポイントを使用して当選・補欠当選⇒購入辞退・・・使用したIPOチャレンジポイントが失効
注意点としては、IPOチャレンジポイントを使用しなくても不人気銘柄は当選する場合があるので、IPOチャレンジポイントを使用する銘柄は、爆益必至で複数単元の当選も期待できる、SBI証券が主幹事の小型株に限定しましょう。
SBI証券のIPOチャレンジポイントについては、市場参加者が年々増加していることと、不定期に開催される各種キャンペーンの影響でインフレ傾向にありますが、ポイントの使用期限は定められていないので、落選が続いてもSBI証券からの抽選参加はあきらめずに続けましょう。
IPOを攻略する上で複数の証券会社の口座開設が必要な理由
・同じ銘柄に1社から応募するよりも、複数の証券会社から応募した方が当選する確率が高い。
・当選する確率が高い主幹事の証券会社は複数あるので、上場が発表される前に口座を開設してスタンバイしておくのがベスト。
・店頭系証券会社の子会社は親会社が主幹事の場合、相対的に多くの株数が配分されるので、当選をゲットする上で意外と侮れない。
以上、投資にドハマリしているくまちゃんのSBI証券に関する記事でした\(^o^)/