今回はこれから投信積立を始めようとしている方の多くが興味を持つと思われる、つみたてNISAとツミレバの特徴を比較して、どちらが得なのか検証してみたいと思います。
もっとも全てのつみたてNISA対象商品と全てのブル型インデックスファンドを引き合いに出すことは不可能なので、この記事では巷で人気の高い「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「iFreeレバレッジ NASDAQ100」を、コスト,パフォーマンス,課税制度の面からそれぞれ比較してみました。
今回解説する内容は、中級者以上の方にとっては当たり前すぎる内容かもしれませんが、これまで投資に触れたことがない初心者の方にとってはおそらく役立つ内容なので、どうぞ最後までお付き合いください。
それでは早速行ってみましょう。
ネット証券でインデックス投資を始める圧倒的なメリット
・ナスダック100指数やS&P 500のチャートは長期的に右肩上がりで上昇しているので、左記の指数に連動するファンドに投資すれば資産価値の上昇が期待できる。
・店頭系の証券会社と比べてネット証券は管理費用の安いファンドの取り扱いが豊富。
・SBI証券や楽天証券では、現金の代わりにPontaポイント,Tポイント,楽天ポイントでも投資信託の購入が可能。
1.コストの比較
まずは、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「iFreeレバレッジ NASDAQ100」をコスト(管理費用)の面から比較してみました。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):0.0968%
iFreeレバレッジ NASDAQ100:0.99%
管理費用は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の圧勝ですね。
仮に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「iFreeレバレッジ NASDAQ100」にそれぞれ100万円ずつ投資した場合、1年間で9,900円のコストが発生する「iFreeレバレッジ NASDAQ100」と比較して、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の1年間のコストはたったの968円です。
もっともファンド選びの基準はコストよりも投信積立を継続した場合のパフォーマンスに重きが置かれるので、レバレッジ1倍のS&P 500とレバレッジ2倍のナスダック100指数では、どの程度パフォーマンスに差が生じるのか気になりますよね。
コスト以外の観点から比較を続けます。
2.パフォーマンスの比較
次に、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「iFreeレバレッジ NASDAQ100」をパフォーマンスの面から比較してみました。
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の設定日は2018年7月3日、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」の設定日は2018年10月19日と、販売がスタートした時期は3~4ヶ月程度しか差がないので、両ファンドの設定来の上昇率をそれぞれ見てみましょう。
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」のパフォーマンス
「iFreeレバレッジ NASDAQ100」のパフォーマンス
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の設定来の上昇率は、2~3年間の運用で+50%とインデックスファンドとしては十分に好パフォーマンスですが、同ファンドから3ヶ月遅れて販売がスタートした、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」の設定来の上昇率は驚きの+200%です。
あくまでバックテストの結果ではありますが、ナスダック100指数をベンチマークとするブル型のインデックスファンド(レバレッジ2倍)に20年間積立投資した場合、レバレッジ1倍のインデックスファンドを大幅に上回るハイリターンが実現したというデータもあるので、ミドルリスクを許容できる方にはつみたてNISAの対象商品よりも「iFreeレバレッジ NASDAQ100」がお薦めですね。(実際私も同ファンドに毎月1万円積立投資しています)
3.課税制度の比較
最後に、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「iFreeレバレッジ NASDAQ100」を課税制度の面から比較してみました。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):最長20年間は非課税(つみたてNISAを利用した場合)
iFreeレバレッジ NASDAQ100:最長5年間は非課税(NISAを利用した場合)
パフォーマンスの面で「iFreeレバレッジ NASDAQ100」に劣後する、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に積立投資するのであれば、ツミレバの選択も可能な特定口座やNISA口座では意味がなく、非課税の恩恵を最大限に享受できるつみたてNISAが最もお薦めです。
ただし、つみたてNISAとNISAはどちらか一つしか口座を開設できないので、つみたてNISA口座を開設するのであれば「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が有力な選択肢、NISA口座を開設するのであればレバレッジ1倍のインデックスファンドよりもツミレバがお薦めですね。
4.つみたてNISAとツミレバはどちらが得なのか
結論として、つみたてNISAとツミレバを比較した場合、投資するファンドさえ間違えなければどちらもお得な金融商品なので、資金に余裕があれば両方ともベットする考え方も全然ありですね。
ただし、先にも述べたようにNISA口座を開設する場合はそもそもつみたてNISAの制度を利用できないので、想定されるプランとしては以下の三つが挙げられます。
・プランA(つみたてNISAを選択する場合)
つみたてNISAを利用して「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を含むインデックスファンドに投資
・プランB(つみたてNISAを選択する場合)
つみたてNISAを利用して「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を含むインデックスファンドに投資
特定口座で「iFreeレバレッジ NASDAQ100」を含むツミレバに投資
・プランC(NISAを選択する場合)
NISA口座か特定口座で「iFreeレバレッジ NASDAQ100」を含むツミレバに投資
インターネットで口座開設が可能な証券会社
以上、投資にドハマリしているくまちゃんの資産運用に関する記事でした\(^o^)/